研修より

令和6年度 研修部 主題研究の取り組み

 本校では、教師一人一人の専門性を高め、授業力の向上を図るために、主題研究テーマを設定し教員同士の学び合い をもと授業づくりに取り組んでいます。

  今年度の研究主題のテーマは、 

「『3つの資質・能力の育成』を目指す学習の基盤となる『情報活用能力』の育成」

  のテーマについて令和6年から8年にかけて3か年計画で取り組むことになっています。

 

 「3つの資質・能力」とは、学習指導要領に示されている「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」であり、その学習の基盤となる力が「言語能力」「情報活用能力」「問題発見・解決能力」です。

 なお、本校では、令和3年度から5年度まで「言語能力の育成」について研究に取り組んでおり、教師がそれぞれの児童生徒にとっての「ことば」について共通認識をもつこと、五感を通して「ことば」を学ぶこと、児童生徒が自分の思いを表現したい場面を設定することが重要だと明らかにされました。

(詳しくは、本校HP研修より「令和5年度研修部主題研究実践報告会・主題研究の成果」をお読みください)

前年度までの研究を生かし、さらに情報活用能力を育むことで、学習の基盤となる3つの資質・能力の育成へとつながると仮定し、今年度の研究主題テーマを設定しました。

 

研究の概要については以下の通りです。

 

 研究は、準ずる教育課程で3チーム、知的教科代替の教育課程で14チームの合計17チームに分かれて進めています。

 研究を進めるにあたって、昨年度教職員に情報活用能力について簡単なアンケートを取ったところ、「情報活用能力ってタブレット端末を使わないとだめ?ICT活用ってこと?」、「障がいが重い児童生徒にとって情報活用ってどういうことだろう?」、「そもそも情報ってなんだろう?」といった意見がありました。

  そこで、今年度は「情報活用能力の整理と情報活用能力の観点を取り入れた授業づくり」をサブテーマとして研究に取り組むことにしました。

 

 1学期は、文部科学省や本県県中教育事務所で作成した「情報活用能力の体系表例」をもとに、情報活用能力における児童生徒の実態についてチームごとに共通理解を図るとともに、情報活用能力の観点についても理解を深め合うことを行いました。また、2学期の授業実践に向けて、児童生徒の育みたい情報活用能力を明らかにし、「授業で取り入れたい情報活用能力の観点とは?→そこにはどんな支援、手立てがあるのか?→その支援、手立てを取り入れることでどのような姿を目指せるのか?」といった仮説を立て、話し合いも深めています。

 2学期はいよいよ授業実践となります。ここで立てた仮説の検証を通して、児童生徒一人一人が情報社会の中で自分らしく生きるために必要な力の育成を目指し、研究に取り組んでいきます。