【研修部】令和6年度 主題研究授業実践協議会
2025年1月17日 08時04分研究主題のテーマ:「3つの資質・能力の育成」を目指す学習の基盤となる「情報活用能力」の育成
講師:帝京大学 教育学部 初等教育学科 教授 金森 克浩氏
福島県教育庁県中教育事務所 指導主事 佐藤 章人氏
福島県特別支援教育センター 指導主事 仲野 朋子氏
令和6年12月13日(金)上記の先生方を指導助言者としてお招きし、「主題研究授業実践協議会」を行いました。本協議会は、
(1) 提案授業を実施し、取り上げた実践について主題研究各チームで協議・共有することで、授業の改善と主題研究の推進を図る。
(2) 実践協議会への参加を通して、外部講師からの指導助言を主題研究各グループの実践に活かし、授業実践力の向上を図る。
この2点を目的として、小学部・中学部・高等部がそれぞれ提案授業を行いました。午後に提案授業をVTRで視聴し、チームごとに協議を行い、協議内容を共有し、金森氏、佐藤氏、仲野氏からそれぞれ指導助言をいただきました。最後に、金森氏から「特別支援教育におけるICT活用」というテーマで全体講話をいただきました。
〇金森先生からの助言(「小学部:生活科」の指導助言より)
・課題解決をする上で切符を買う学習をすることは、大切である。
・電車に乗るためにはどうするかを聞いてみたり、どんな学習をすればよいかを考えたりして、自分から調べる場面が大切である。
〇佐藤先生からの助言(「中学部:数学科」の指導助言より)
・発問をなげかけて生徒が考える時間を確保することで、主体的で対話的な授業を展開することができる。
・PDCAサイクルで授業を組み立てていくことが大切である。
・授業者が予想する生徒の考えを指導案に入れ込んだり、授業の導入が生徒にとって効果的だったのかという視点をもったりすることが必要である。
〇仲野先生からの助言(「高等部:数学科」の指導助言より)
・生徒からの受信があって発信があるため、どの程度理解できているかよく観察して読み取っていくことが大切である。
・難しい授業内容だったが、生徒が自ら発信し、課題に取り組む姿が印象的だった。障がいが重い生徒の教科学習について、興味関心がもてるような授業づくりを考えていくことが大切である。
〇参加者からの感想
・障がいが重い児童の情報活用能力について、発信に意識が向いていたが、受信あっての発信だということをあらためて考えさせられた。どの程度理解しているのか様々な方法で確認しながら進めていきたい。
・初めから正解を押し付けるのではなく、学びのスタートは、児童自身が考えることから始まることを学んだ。全てが思うように進むことはなく、たくさんの経験をしていく中で失敗から学ぶことが多く、そこを大切にしながら授業を進めていきたいと感じた。
・情報を客観的に捉え、その情報を論理的に考察することができるようにする上で、発問の仕方が大切である。
今回の協議会を通して、職員同士での学び合いやいただいた指導助言を生かし、より良い授業づくりに努めていきたいと思います。
なお、今回の主題研授業実践協議会にあたっては、文部科学省高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)の予算と機器を活用しました。